「黒酢」発売で全国展開に弾み

平成17(2005)年3月、ロフティは、現在の主力商品である「もろみ黒酢ゴールド」(現商品名「えがおの黒酢」)を発売する。現在の主力商品「えがおの黒酢」の前身となる画期的な商品である。

「もろみ黒酢ゴールド」の販売方法は、新聞、テレビショッピングを使うこととした。発売当初の反応は、「まずまず好評」という程度であり、爆発的な売れ行きを示したわけではない。だが、北野はこれが主力商品になるという感触を得ている。当初、健康関連商品の注文は、同梱のチラシをもとにしたお客様からの電話注文が多かったが、テレビ放映によって、取扱量は飛躍的に伸び始める。

テレビショッピングを媒介して、お客様からの注文が増えるに従い、在庫管理や商品発送の業務も日を追うごとに忙しくなってきた。毎日、放映があっていたため、お客様からの注文も毎日とぎれることなく続いた。

もろみ黒酢ゴールド

当時は、熊本市水前寺の本社ビル内で発送までの全ての業務をこなしていた。注文を受け付けると、受注票を入力して送り状を出力し、社員総出でチェックして、他の商品チラシを同封して商品を梱包する。夕方に、大手宅配会社が集荷に来社し、準備していた商品梱包を発送する。注文数が増えるに従って、業務は目が回るほどの忙しさとなった。

組織改革が本格化

仕事がとても目まぐるしく動いていく中で、組織改革への動きも目立ってきた。将来に向けた人材育成への取り組みが本格化したのも平成17(2005)年である。この年、大学卒の新卒者の定期的な採用を開始、4名を採用している。ロフティとしては、大卒採用の第1期生となる。

北野は、「それまで私は、どちらかと言えば中途採用の即戦力人材を求めるという考えがありました。しかし、会社の将来を考えると、可能性を秘めた新しい人材を入れるべきだと考えました」という。この時期、将来を見据えた組織の整備と経営改革が一気に進んだ。

平成18(2006)年8月、ロフティは、本社を熊本市水前寺から熊本市電健軍電停近くの熊本市東本町に移転、自前の社屋を持つこととなった。

ロフティ本社